彼の役者としての凄みは、ジャンルを問わないその圧倒的な振れ幅にある。熱狂的なファンを持つ2.5次元舞台で見せた繊細かつ華やかな殺陣とキャラクターの体現。一方で、映画『静かなるドン』などの映像作品では、裏社会の緊張感や人間の業をリアルに演じ切り、映画関係者を唸らせた。
近年では深夜帯のサスペンスドラマでの怪演も記憶に新しい。狂気と哀愁を同居させるような巧みな表情筋の動きは、テレビ画面越しにも強いインパクトを残す。舞台で磨かれた身体性と、映像作品で求められる微細な感情表現。この二刀流こそが、彼の真骨頂なのだ。