数ある歴代リーダーの中でも、一般社会において最も広くその名を知られているのが、ブラックエンペラー 宇梶剛士氏です。公称身長約190cm、体重100kg近い規格外の体格を誇り、巷間では「ブラックエンペラー 歴代最強総長」の呼び声も高い人物です。
高校時代、将来を嘱望された野球部員だった宇梶氏は、理不尽な暴力事件に巻き込まれたことを機に挫折し、ドロップアウトの道を歩み始めました。その後、夜の街で頭角を現し、17歳にして巨大組織の7代目総長へと登り詰めます。当時の宇梶氏について、同世代のアウトローたちは「1対多数の乱闘でも素手で全員をなぎ倒した」「圧倒的な威圧感があり、対峙しただけで気圧された」と証言しています。しかし、その過激な日々の代償は重く、激しい抗争の末に少年法違反(傷害等)で逮捕され、少年鑑別所を経て少年院へと送致されることになりました。
転機となったのは、少年院での孤独な時間でした。母から差し入れられたチャップリンの伝記や古典文学に触れ、自身の過ちと向き合った宇梶氏は、出院後に更生を決意。歌手・錦野旦氏の付き人を経て、名優・菅原文太氏の門を叩きます。当時の特番インタビューや自著・手記で語られた「菅原のオヤジさんに『過去を言い訳にするな、役者として生きろ』と叱咤された」という生の告白は、更生への強い覚悟を物語っています。下積み生活を耐え抜き、舞台やテレビドラマで唯一無二の存在感を放つ名バイプレイヤーとなった現在、宇梶氏の軌跡は「暴走族からの最も劇的な社会復帰例」として語り継がれています。