多くの製菓初心者が直面する「レシピ通りの温度・時間で焼いたのに失敗する」という問題。大手製菓材料メーカーや調理家電メーカーの検証データによると、家庭用オーブンの設定温度と実際の庫内温度には、平均して10〜20℃前後の誤差が生じているケースが珍しくありません。
特に普及率の高い家庭用オーブンレンジの場合、ヒーターの配置や庫内容量、ファンの風向によって熱の滞留が不均一になりがちです。また、予熱完了のアラームが鳴った直後は「ヒーター周辺のセンサー温度」が達しただけで、庫内の壁面や天板まで十分に蓄熱されていないことが多々あります。この状態で冷たい生地を投入すると、庫内温度が一気に30℃以上低下し、十分な膨らみを得られないまま表面だけが焼き固まり、中心が生焼けになる現象を引き起こします。
逆に焦げ付きが発生する原因は、熱源に生地が近すぎる配置や、糖度の高い配合に対して下段の直火熱が強く当たっているケースが大半です。温度計による実測を行わず、タイマーだけに頼ることが失敗の第一要因となっています。