こうした現場の苦労に対し、国の制度や指針も明確な方向性を提示している。厚生労働省から引き継がれた保育の根幹をなす「保育所保育指針」では、乳幼児期の情緒の安定と信頼関係の形成が最優先事項として掲げられている。近年ではこども家庭庁の発足に伴い、子どもの権利や主体性を尊重した保育の実践がより一層重視されるようになった。
指導計画を作成する際、単に「行事の予定」や「一斉活動の目標」を並べるだけでは不十分だ。1歳児の発達段階においては、一人ひとりの睡眠・食事・排泄といった生活リズムの違いに配慮し、個別対応を基軸とした月案を組み立てることが欠かせない。指針に示された基本原則を噛み砕き、目の前の子どもの姿に落とし込む作業こそが、確かな保育の根底を支えている。