ネット上の口コミ掲示板やSNSで嬉野医療センターを検索すると、「予約したのに1時間待たされた」「紹介状がないと受診を断られそうになった」といった不満の声が散見されます。一方で、「先生の説明が非常に丁寧で、難病の早期発見につながった」「新しく清潔な病棟で安心して手術を受けられた」という高い評価も数多く寄せられています。この評価の二極化はなぜ起きるのでしょうか。
真相の背景にあるのは、同院が担う「地域医療支援病院」としての制度的役割です。国が進める医療機能分化の方針に基づき、嬉野医療センターは「救急医療や高度な手術・精密検査を必要とする急性期治療」に特化することが義務付けられています。風邪や日常的な慢性疾患を診る「町のかかりつけ医」とは明確に役割が分かれており、外来診療の混雑を抑制し重症患者へ迅速に対応するため、原則予約制と紹介状(診療情報提供書)の持参を強く求めているのです。
嬉野医療センターの外来診療予約を取得して来院した場合でも、待ち時間がゼロになるわけではありません。現場の取材によると、特に循環器内科、整形外科、消化器内科などの人気診療科では、緊急の心臓カテーテル治療や緊急内視鏡検査、急患の割り込みが発生すると、予約時間から30分から1時間程度の遅れが生じることが日常化しています。「予約=時間通りに診察室へ呼ばれる約束」ではなく、「診察順の優先枠」と認識しておくことが、受診時のストレスを軽減する鍵となります。