過去数年の出来事を振り返ると、日本社会に与えたショックの大きさが際立つ事例は少なくない。社会現象を巻き起こしたテレビドラマ『半沢直樹』で圧倒的な存在感を示した香川照之のケースは、その典型だろう。長年演技派として君臨し、数々のCMや報道番組の顔でもあった彼が、過去の不祥事報道を発端として一気に表舞台から姿を消した出来事は、業界関係者に「絶対的な安泰など存在しない」という強烈な警戒感を植え付けた。
また、東出昌大の騒動も映画業界やテレビ局に決定的な教訓を残した。期待の主演級キャストとして多数のプロジェクトが動いていた最中の私生活トラブルは、制作中の映画や放送中のドラマのスケジュールを直撃。結果として降板が相次ぎ、巨額の撮り直し費用や公開延期を余儀なくされた。これらの事例以降、映画業界やテレビ局のキャスティング会議におけるリスクヘッジの優先順位は跳ね上がった。