交通アクセスの脆弱性を解消すべく、2021年3月に開通したのが「福岡高速6号線(アイランドシティ線)」です。この都市高速の延伸により、島内の出入口から天神・博多駅・福岡空港への所要時間は車で15〜20分圏内へと短縮され、車移動を前提とする層にとっては劇的な利便性の向上がもたらされました。
しかし、これによって島内のすべての渋滞問題が氷解したわけではありません。交通実態を精査すると、朝のラッシュ時(7時30分〜8時30分)における「照葉大橋」や「御島かたむき橋」周辺、および千早駅方面へと抜ける国道3号線合流部では、依然として慢性的なノロノロ運転が発生しています。島内の人口が約1万5,000人規模へと急拡大したことに加え、島内東側に広がる国際物流拠点(港湾施設)を行き交う大型コンテナトレーラーの通行量が膨大であるため、物流トラックと一般自家用車・路線バスが同じボトルネックに集中する構造は完全には解消されていません。
西鉄が運行する連接バス(Fukuoka BRT)の定時性確保に向けたレーン整備や優先信号の導入など、ソフト面の施策は継続されているものの、公共交通の選択肢がバスに一本化されている現実は変わりません。「マイカーを2台所有し、都心通勤も車か直行高速バスで済ませる」というライフスタイルに完全に合致しない限り、日々の移動に制約を感じる局面は残されています。