大手コミュニティサイトやSNS(X、Yahoo!知恵袋)に寄せられた患者の生々しい叫びを調査すると、誤った排泄動作による被害の深刻さが浮き彫りになる。
「熱は下がったのに、思い切り鼻をかんだ瞬間に耳の奥で『パチッ』と破裂音がして、それ以来水が入ったような感覚が抜けない」「子供が耳を押さえて激痛で泣き叫び、夜間救急に駆け込んだら急性中耳炎だった。無理に鼻をかませた自分のせいだと落ち込んだ」といった投稿が数多く確認できる。
都内のある耳鼻咽喉科クリニックの院長は、取材に対して次のように現場の実態を明かしている。
「花粉症やインフルエンザ流行期に『耳が痛い』と受診される成人の約3割は、病原体そのものよりも、ご自身の猛烈な鼻のかみすぎによる圧外傷が直接の引き金です。『鼻水が残っているのが気持ち悪いから、音が出るほど強くかまないと気が済まない』とおっしゃる方が非常に多いのですが、耳にとっては爆弾を抱え込んでいるような危険行為なのです」
公の場で見せる表情には表れにくいものの、日常的な誤操作が徐々に聴覚器官を蝕んでいる現実がここにある。