『崖の上のポニョ』の英語タイトルは、配給地域によってふたつの表記が存在します。北米公開時のオフィシャルタイトルは極めてシンプルに『Ponyo』と名付けられました。海外の観客にとって親しみやすく、覚えやすいネーミングが採用された背景があります。
一方で、原題のニュアンスをより忠実に再現した『Ponyo on the Cliff by the Sea』という英語タイトルも、イギリスをはじめとする国際版や各種公式データベースで広く併用されています。「Cliff(崖)」と「by the Sea(海のそばの)」という英単語が、作品の舞台となる美しい港町の情景を鮮やかに想起させます。
スタジオジブリ作品は、海外進出にあたって直訳にとどまらない秀逸な英語タイトルが付けられているケースが少なくありません。代表的な主要作品の英語タイトル一覧を振り返ってみましょう。
『千と千尋の神隠し』が「神隠し」を意味する『Spirited Away』と表現されるように、ジブリの英題は海外カルチャーへの配慮と作品のテーマ性が巧みに融合しています。『Ponyo』の潔い短さも、ポニョというキャラクターの持つ純粋なインパクトをストレートに伝える名采配でした。