街中やECサイトの検索窓で「カーキ色とは何色か」と調べると、多くの人が深緑や草色を思い浮かべます。しかし、色彩工学や国際規格において、カーキ本来の意味は「土埃(つちぼこり)」を指す乾いた黄褐色です。
語源はペルシャ語の「ハーク(khāk=土、泥、灰)」に由来し、それがヒンドゥスターニー語・ウルドゥー語を経て英語の「Khaki」として定着しました。日本の国家規格であるJIS慣用色名(JIS Z 8102)においても、カーキ色は「くすんだ黄褐色の色」と明文化されており、色の数値指標(マンセル値)では「7.5Y 5.5/3.5」という黄色みを帯びた褐色に分類されています。
つまり、国際基準や公的な工業規格の定義において、オリーブオイルのようなグリーンは本来「カーキ」には含まれません。海外の老舗ブランドで「Khaki Trouser」と表記されている商品は、日本人が「チノパンの濃いベージュ」や「サンドベージュ」と呼ぶアースカラーそのものを指しています。