レースの波乱度合いを決定づける最大のファクターが、各馬の位置取りと隊列が織りなす「ペース」です。競馬展開予想を組み立てる際、単に「逃げ馬がいるかどうか」を見るだけでは不十分です。「どうしてもハナを主張したい逃げ馬が3頭以上同居しているか」、あるいは逆に「誰もハナに行きたがらない押し出され逃げの構図か」を見極める必要があります。
特にハンデ戦波乱の理由は、斤量ハンデキャッパーが「全出走馬が横一線でゴール板を駆け抜けること」を目指してウェイトを設定している点にあります。実績馬が課される58kg以上の酷斤量と、成長著しい条件上がりの馬が背負う53kg前後の軽斤量では、最後の直線坂路における0.5秒(約3馬身)の差へと直結します。実績馬が直線で伸びあぐねる一方、斤量の恩恵を受けた伏兵が内から鋭く脚を伸ばす展開は、ハンデ戦におけるお馴染みの穴馬券的中パターンです。
さらに見逃せないのが騎手乗り替わり波乱要因です。トップジョッキーから若手や中堅への乗り替わりは、競馬新聞の印を一気に薄くさせます。しかし、陣営の指示が「後方で脚を溜めて一発を狙え」といった開き直りの作戦に切り替わった場合、プレッシャーから解放された騎手の大胆な騎乗が炸裂し、大波乱を演出するトリガーとなります。