ざわちんが公の場でマスクを外す契機となったのは、2014年7月に放送された『FNS27時間テレビ』(フジテレビ系)の生放送でした。自身初となるメイク本『ざわちん Make Magic』の累計実売数が目標数値を突破した際の「公約」として設定された演出であり、生中継のスタジオでマスクを外した瞬間は瞬間最高視聴率を押し上げるほどの熱狂を生みました。
当時、関係者の証言や本人が後に明かした手記によると、マスクを外す決断の裏には「ものまねメイクというギミックへの依存からの脱却」という切実な職業的危機感がありました。顔の下半分を隠すことで成立していたものまねは、裏を返せば「マスクを外せばただの一般人ではないか」という視聴者からの無言のプレッシャーと表裏一体だったのです。
テレビ特番での素顔公開は、メディア側の話題作りという側面だけでなく、ざわちん自身が「マスクなしのタレント・メイクアップアーティスト」として次代のステージへ進むための不可避の通過儀礼でした。