日本全国のラーメン業界に地殻変動を起こした「台湾まぜそば」。その生みの親こそが、名古屋に拠点を置く株式会社新山オールスターズの代表であり、伝説的カリスマ店主の新山直人氏だ。もともとは台湾ラーメンの具材として開発されたピリ辛ミンチを、スープのない極太麺に豪快にぶっかけた偶然の産物が、いまや日本を代表する名古屋めしの一角へと登りつめた。
その純血統のDNAをそのまま静岡県富士市へと移植したのが、麺屋はなび 富士店である。新山氏の徹底した味の哲学は、この地でも寸分違わず息づいている。丼の底に潜む濃厚ダレ、すりこぎ棒で傷をつけてタレの絡みを極限まで高めた極太麺、そして中央に鎮座する真っ赤な台湾ミンチと鮮やかな卵黄。ビジュアルの美しさとジャンクな破壊力が同居する一杯は、一度食べたら忘れられない鮮烈な記憶を刻み込む。