安中駅を実際に利用する地元住民や毎日の通勤者への聞き取り調査、ならびに地域コミュニティの分析から見えてくるのは、地方都市ならではの堅実なパークアンドライドの運用実態です。
安中駅前には、地元企業や市営の管理する月極・時間貸し駐車場が複数点在しています。コインパーキングの相場は24時間最大300円〜500円程度と、高崎駅周辺(24時間800円〜1,500円)と比較して大幅に割安です。このため、安中市西部や富岡方面、下仁田方面に住むマイカー通勤者が「安中駅まで車で行き、そこから信越本線で高崎や前橋、さらには高崎乗り換えで都内へ通う」という利用パターンが日常化しています。
ただし、利用者のリアルな声として頻繁に挙げられるのが「平日朝7時半を過ぎると駅至近の格安コインパーキングが満車になる」という点です。製錬所勤務の交代勤務者や高崎方面への通勤者が早朝から枠を埋めるため、午前8時台の列車に乗ろうと車で向かうと、駅から数百メートル離れた民営駐車場しか空いていないケースが見受けられます。
定期券のコストパフォーマンスに関しても検証してみましょう。高崎〜安中間におけるJR信越本線の通勤定期代は1ヶ月で約6,000円台半ば、6ヶ月定期では約33,000円前後です。マイカーで国道18号を毎日往復する場合、毎日のガソリン代実費に加え、朝夕の慢性的渋滞(特に八幡工業団地周辺や烏川を渡る君が代橋付近)による時間的損失やストレスを考慮すると、電車の定期代は極めて経済的かつ合理的な投資といえます。