地震対策を考える上で最も重要なのは、想定される巨大海溝型地震(南海トラフ巨大地震や日本海溝・千島海溝沿いの地震)と、内陸の活断層地震の性質の違いを正確に理解することです。
海溝型地震は、沈み込む海洋プレートと陸のプレートの境界で歪みが限界に達して跳ね上がる現象です。震源が海底深く広範囲に及ぶため、揺れの継続時間が数分間に及び、巨大津波を伴います。一方、内陸の活断層地震は、プレート運動によって押し縮められた日本列島の地殻内部に生じた亀裂(断層)がズレることで発生します。
活断層地震の最大の特徴は、「震源の浅さ(通常10〜15km程度)」と「局所的な破壊力の凄まじさ」にあります。マグニチュードが7クラスであっても、直上の地表では震度7を観測し、地割れや数メートルの段差が瞬間的に出現します。2016年の熊本地震では益城町周辺の断層直上で建物が原型を留めないほど倒壊し、2024年の能登半島地震でも海底・陸域断層の同時連動によって地盤の隆起と激震が広範囲を壊滅させました。