二人の歴史は、2019年夏に遡ります。当時、前パートナーとの解散により競技続行の瀬戸際に立たされ、引退すら視野に入れていた木原龍一。一方、ジュニア時代から頭角を現しながらも新たなパートナーを探していた三浦璃来。二人の運命を引き合わせたのは、日本スケート連盟の計らいによるトライアウトでした。
当時の様子を木原は後にメディアへこう振り返っています。「滑り始めてわずか3分で『これだ』と確信した」。手を取り合った瞬間、これまで誰とも合わなかったスピードとタイミングが奇跡的に合致したといいます。こうして2019年8月、正式に「りくりゅうペア」が誕生しました。
二人の強みを語る上で欠かせないのが、約30cmの身長差(三浦145cm、木原175cm)と9歳の年齢差です。三浦の驚異的な体幹と空中姿勢の美しさ、そして木原の頑強なリフト技術と包容力。このフィジカルバランスは、世界トップクラスのダイナミックな技を安全かつ華麗に決めるための理想的な構成要素となりました。
名匠ブルーノ・マルコット コーチの指導を受け、二人の才能は一気に開花します。2022年北京オリンピックでは、日本フィギュアスケート界悲願の団体メダル獲得にエースペアとして大きく貢献。個人戦でも7位入賞という日本ペア史上最高成績(当時)を記録し、世界中にその存在を知らしめました。