マルチコピー機に向かい、マイナンバーカードをかざせば数分で紙が出てくる。この利便性に慣れ切った人々が、週末の夜に青ざめる事態が後を絶たない。最大手コンビニ各社が提供するコンビニ交付サービスだが、24時間365日稼働しているわけではない。利用時間は原則として午前6時30分から午後23時までに制限されており、深夜の急な書類作成には対応できない。
さらに厄介なのは、メンテナンスによる計画停止だ。地方公共団体情報システム機構(J-LIS)や各自治体の基幹システム更新が重なると、土日祝日の日中であっても突如としてサービスが全面停止する。日没後の静まり返った店内で、画面に表示される「現在お取り扱いできません」の文字を見て頭を抱えても、コールセンターすら動いていない。
引っ越し直後の転入処理が完了していないケースや、戸籍の届出直後でデータがロックされている期間も交付は弾かれる。機械が万能だと思い込んだ瞬間、契約当日の朝に手ぶらで立ち尽くす悪夢が現実となる。