日本のマクドナルドには、カレンダーのページをめくるように登場する「定番の限定商品」が存在する。春の訪れを実感させる「てりたま」は、甘辛いてりやきソースとぷるぷるのたまごが絶妙なハーモニーを奏でるロングセラーだ。毎年少しずつソースのスパイス感やバンズの食感が微調整されており、リピーターを飽きさせない工夫が凝らされている。
初夏から初秋にかけての風物詩といえば、名作アニメとのコラボや独自の世界観でファンを魅了する「チキンタツタ」である。ほのかな生姜の香りが漂う独特のタツタパティと、手結びで成形されたふんわりバンズ。機械化が進む店舗調理において、あのバンズの手触りを維持するための品質管理は並々ならぬ情熱の賜物だ。
そして秋の気配が漂う頃、SNSを席巻するのが「月見バーガー」だ。月に見立てた目玉焼きと濃厚なオーロラソースの組み合わせは、もはや日本の秋の風物詩と言っても過言ではない。冬になれば、サクサクのパイ生地のような衣と温かいホワイトソースが絡み合う「グラコロ」が幕を開ける。これらの風物詩バーガーは、単なる商品ではなく、季節の移り変わりを告げるシグナルとして日本人の無意識に刷り込まれている。