100歳以上の元気な高齢者を対象とした調査において、極端な粗食を続けている人は少数派です。活力に満ちたセンテナリアンの共通点を探ると、良質なタンパク質を欠かさず摂取している実態が見えてきます。筋肉量の維持や免疫細胞の活性化のため、長生きする人の食生活では肉や魚、卵、大豆製品が毎食バランスよく取り入れられています。「高齢になったら野菜中心のあっさりした食事だけで十分」という思い込みは、低栄養やフレイルを招く危険をはらんでいます。
さらに見逃せないのが、腸内環境と長寿の関連性です。長寿者の腸内フローラを解析した研究では、酪酸や酢酸などの短鎖脂肪酸を作り出す有用菌が豊富で、腸内細菌の多様性が極めて高く保たれていることが確認されています。海藻類やキノコ類に含まれる水溶性食物繊維、味噌や納豆といった日本の伝統的な発酵食品を日常的に食べる習慣が、腸内バリア機能を高め、全身の慢性炎症を抑える防壁となっています。