2011年11月、日本中に衝撃が走った。首のしこりをきっかけに下された診断は、急性骨髄性白血病。何の前触れもない突然の宣告だった。直前まで普段通りに生放送を仕切っていた大塚範一は、視聴者に向けて気丈にも自らの口で病状を告げ、一時降板を余儀なくされる。
過酷を極めた抗がん剤治療。一度は寛解に至り、番組への電話出演やスペシャルゲストとしてのスタジオ生復帰を果たしたものの、病魔は執拗だった。再発、そして造血幹細胞移植。度重なる合併症との戦いは、想像を絶する孤独と痛みを伴うものだったに違いない。それでも彼は、決してカメラの前で弱音を吐き出さず、常にプロフェッショナルとしての威厳を保ち続けた。
生きるか死ぬかの瀬戸際。そこで彼を支え続けたのは、テレビの向こう側にいる名もなき視聴者たちからの途切れない激励の手紙だったという。