コンビの絆は、時にどんな週刊誌よりも雄弁に真実を語る。相方の盛山晋太郎が見せる態度の変化に、勘のいいファンはすでに気がついている。
舞台上での漫才中、盛山がリリーのプライベートをイジるトーンが変わった。以前であれば「こいつ、まーた遊んでますわ!」と豪快に笑い飛ばしていた場面で、どこか踏み込みを躊躇するような、あるいは相方の実生活を大切に保護するような温かい眼差しが垣間見える。お笑い第7世代の荒波を共に乗り越え、M-1グランプリのファイナリストとして酸いも甘いも噛み分けた二人だからこそ、人生の重大局面における敬意は深い。
楽屋でのリリーの落ち着きぶりについて、盛山が周囲に漏らした言葉がある。「リリーも大人になった」。その一言には、荒波を漂流する独身芸人から、家庭という錨を下ろそうとしている相棒への確信が滲んでいる。