嵐の歴史を紐解く上で欠かせないのが、1999年9月15日にアメリカ・ハワイ州ホノルル沖のクルーズ客船で行われた前代未聞の結成記者会見です。現地に突如集められたメンバーのうち、大野智、二宮和也、櫻井翔の3人は当時、芸能界からの引退や学業への専念、別分野への進路を模索していました。「世界中に嵐を巻き起こす」というジャニー喜多川氏の号令のもとで船出した5人ですが、その出足は決して平坦なエリートコースではありませんでした。
同年11月3日にシングル『A・RA・SHI』でCDデビューを飾り、累計売上約97万枚を記録する華々しいスタートを切ったものの、2000年代前半はCD不況とグループアイデンティティの模索が重なる停滞期を経験します。同期や後輩グループの台頭に焦燥感を抱きながらも、彼らは深夜番組をはじめとする泥臭いバラエティの現場で独自のチームワークと反射神経を磨き上げました。
彼らの関係性を決定づけたのは、嵐のレギュラー番組・冠番組の歴史そのものです。『真夜中の嵐』『Cの嵐!』『Dの嵐!』といった深夜枠での実験的なロケ企画を経て、2006年の『嵐の宿題くん』、そしてゴールデン進出を果たした『VS嵐』(フジテレビ系)や『ひみつの嵐ちゃん!』(TBS系)へと結実していきます。飾らない等身大のキャラクターと、互いをリスペクトし合うフラットな空気感がテレビ画面越しにお茶の間へ浸透し、ブレイクへの導火線となりました。