市場を席巻するスペースXの「ファルコン9」や「スターシップ」に対し、日本の宇宙輸送はどう立ち向かうのか。関係者が挙げる強みは3つある。第一に「打ち上げ成功率の圧倒的な高さとオンタイム打ち上げ率」だ。天候判断やシステム管理の徹底により、顧客の衛星を予定された軌道・予定されたスケジュールへ極めて正確に投入する実績は、保険料の引き下げという実質的な顧客メリットを生み出している。
第二に「機動的な軌道投入精度」。高度な上段エンジンの制御能力により、複数の異なる衛星を一度の打ち上げで最適な軌道へ分散投入できる柔軟性がある。そして第三に「極東アジアという地理的アドバンテージ」だ。赤道に近い種子島宇宙センターの立地は、静止軌道への打ち上げにおいて燃料効率面で非常に大きな優位性を保ち続けている。