聖域「あじーる」の深層解剖:逃げ場を求める現代カルチャーの真実

聖域「あじーる」の深層解剖:逃げ場を求める現代カルチャーの真実

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日本におけるこの概念の解明には、二人の偉大な歴史家の仕事が欠かせない。西洋中世史家の阿部謹也は、都市の周縁や教会領が持つ聖なる平和の空間を丹念に掘り起こし、国家権力が及ばない自由の起源を問い直した。

一方で網野善彦は、日本中世の市場や河原、寺社に群れ集った非農業民の生態から「無縁・公界・楽」という画期的な視座を提示した。世俗の主従関係を断ち切ることで得られる過激な自由。彼らが描き出した生々しい人間の姿は、現代の私たちがどこへ逃げるべきかの羅針盤を示している。

佐々木 一輝
著者

佐々木 一輝

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。