ネット上やSNSでは、イチロー氏の辞退について「日本政府や首相が嫌いだから断った」「叙勲や国家権力への反発」といった憶測が語られることがあります。しかし、これらは明らかな誤解です。
実際のイチロー氏は、打診に対して常に最大級の敬意と丁寧な謝意を伝えています。決して制度そのものを否定しているわけではなく、「今の自分にはまだ受け取る資格がない」「モチベーションの維持に障る」という、あくまで自己完結した理由に基づいています。官邸関係者の証言でも、使者を立てて丁重な非礼を詫びる手続きを踏んでおり、無礼な拒絶ではありません。
国家からの承認を軽んじるのではなく、むしろその賞の重みを誰よりも理解しているからこそ、中途半端な達成感で受け取ることを自分自身に許さないという厳格さの表れです。