生活防衛意識が高まるなか、SNSやインターネット掲示板上では誤った節水ノウハウが散見されます。それらの多くは微小な節約効果と引き換えに、住宅設備に致命的な損害を与えるリスクを孕んでいます。
典型例が「トイレのタンク内に水を入れたペットボトルやレンガを沈める」という古典的な民間療法です。確かに1回ごとの排水量は強制的に減少しますが、メーカーが計算し尽くした「汚物を下水管まで押し流すための最低水流・水圧」が失われます。結果として排水管の奥で排泄物やトイレットペーパーが詰まり、高圧洗浄や配管工事で数万〜十数万円の緊急出費を強いられる事故が後を絶ちません。内部金具にボトルが干渉し、水が止まらなくなるトラブルも頻発しています。
もう一つの誤解は「食洗機を使うと水道代が高くなる」という思い込みです。現場検証データによると、4人分の食器を手洗いで流しながら洗浄した場合、1回あたり約60〜80リットルの水を使用します。一方、最新の節水型食器洗い乾燥機は、高圧循環水流と専用洗剤の酵素分解を活用するため、わずか8〜10リットル前後で洗浄を完了します。1回あたり約50リットル以上の節水となり、温水生成用のガス・電気代を加味しても、年間で1万円以上の光熱費削減に繋がるのが技術的な事実です。