セミの幼虫は味の良さだけでなく、栄養学的にも極めて優れたスペックを誇ります。昆虫食におけるセミの栄養価を分析すると、乾燥重量あたりのタンパク質含有量は約50〜60%に達し、牛肉や鶏肉に匹敵、あるいはそれを上回る高タンパク食材です。
さらに注目すべきは、脂質の質と豊富な微量栄養素です。セミの体内に含まれる脂質には、不飽和脂肪酸が多く含まれており、現代人に不足しがちな亜鉛、鉄分、マグネシウムといった必須ミネラルもバランスよく濃縮されています。
中国の伝統的な薬膳(中医学)においても、セミの抜け殻は「蝉蛻(せんぜい)」と呼ばれ、解熱や鎮痛、皮膚疾患の生薬として重宝されてきた歴史があります。幼虫そのものも古くから滋養強壮の食材として親しまれており、栄養密度の高いスーパーフードとしての実力を備えています。