「になっています」は敬語として失礼?目上への言い換えと二重敬語の真相

「になっています」は敬語として失礼?目上への言い換えと二重敬語の真相

「になっています」は敬語として失礼?目上への言い換えと二重敬語の真相の真相について、専門知識を詳しくお届けします。

ビジネスメールや電話応対で最も頻繁に比較されるのが、「になっています」と「になっております」の違いです。この差は、単なる語尾の好みの問題ではなく、言語学的な「敬語の格」の違いに基づいています。

「になっております」の「おり」は、「いる」の丁重語(謙譲語II)である「おる」の連用形です。文化庁の定義によれば、丁重語とは「自分の側の動作や状態を、聞き手に対して改まって丁重に述べる敬語」を指します。自らの側の事象を一段へりくだって述べることで、相対的に相手への敬意を高める効果を持ちます。

表現敬語の分類・文法構成適切な対象・使用シーン相手に与える印象と評価になっています丁寧語(いる+ます)同僚、部下、近しい関係の先輩、社内チャットフラットで簡潔だが、重要顧客には軽薄・敬意不足と取られる危険性ありになっております丁重語+丁寧語(おる+ます)社外取引先、直属の上司、公式なビジネスメール公的で落ち着いた品格があり、ビジネスにおける最も汎用性の高い標準形でございます丁寧語(ござる+ます)電話応対の第一声、重要顧客、役員向けプレゼン断定を丁寧に伝える最上位の丁寧表現。状態変化ではなく確定事実を示す際に最適

使い分けの鉄則として、自社側のルール・スケジュール・仕様などを相手に伝える際は、「になっております」を選択するのがビジネスマナーとして極めて安全です。一方、同僚間のチャットツール等で「になっております」を連発すると、過度な堅苦しさや他人行儀な壁を感じさせるため、社内コミュニケーションでは「になっています」の軽快さがむしろ好まれる場面もあります。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

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