Q1:平安貴族は本当に肉を一切口にしなかったのですか?
A1:公的な場では天武天皇の肉食禁止令や神道・仏教の穢れ思想により、牛や馬などの四足獣を食べることは厳禁でした。しかし、密かに猪や鹿を「薬喰い」と称して食す例や、野鳥(キジ、カモなど)を食べるケースは例外的に存在しました。ただし日常の食卓に獣肉が並ぶことはなく、タンパク質の供給源はほぼ干魚や塩漬けの魚介類に偏っていました。
Q2:当時の貴族が食べていたスイーツ「蘇(そ)」とはどんな味ですか?
A2:牛乳を弱火で数時間煮詰めて水分を蒸発させたもので、砂糖を一切加えていないにもかかわらず、乳糖が凝縮された穏やかな甘みと濃厚なコクがあります。現代のコンデンスミルクを固形化したような、あるいは水分を抜いたリコッタチーズやキャラメルに近い風味で、当時は薬としても重宝された極上の贅沢品でした。
Q3:なぜ平安貴族は1日に2食しか食べなかったのですか?
A3:当時の貴族の生活サイクルが、日の出とともに起き、日没とともに就寝する自然光に依存したものだったためです。朝9時〜10時頃に朝餉を摂り、夕方16時前後に夕餉を摂れば、活動時間帯のエネルギーとしては一見事足りました。日本で1日3食が広く定着するのは、照明技術(菜種油など)が普及し夜間の活動時間が伸びた江戸時代中期以降のことです。