部分入れ歯用と総入れ歯用の本質的な違いは、義歯を口内に固定するための「金属クラスプ(バネ状の金具)」への配慮にある。総入れ歯は床(ピンク色の樹脂部分)と人工歯のみで構成されるのに対し、部分入れ歯にはコバルトクロム合金や金銀パラジウム合金などの金属パーツが不可欠だ。市販の入れ歯洗浄剤に配合される強力な酸化発泡剤や漂白成分は、汚れを落とす一方で金属を腐食・酸化させる潜在的リスクを常に孕んでいる。
製造元であるグラクソ・スミスクライン(GSK)の製品設計において、部分入れ歯用ポリデント違いを決定づけているのが防錆被膜形成成分の有無だ。部分入れ歯用には、金属表面に目に見えない保護膜を形成して酸化を防ぐ特殊な防錆成分が配合されている。これに対して、総入れ歯用は樹脂表面に沈着した茶渋やタバコのヤニ、ガンジダ菌の温床となるバイオフィルムを強力に落とす設計が優先されており、防錆成分は配慮されていない。この配合設計の違いを無視して使用を続けると、取り返しのつかない事態を招くことになる。