「通販サイトで一番人気の海外ブランドを買ったのに、側頭部が締め付けられて頭痛がする」――。これはロードバイク初心者が最も陥りやすい典型的な失敗例です。スポーツバイク用ヘルメットを選ぶ際、カラーリングやエアロフォルムといった外見だけで決めてしまうと、取り返しのつかない不快感に悩まされることになります。
その最大の原因は、欧米人と日本人の「頭部骨格(頭蓋骨形状)の違い」にあります。人類学的な計測データが示す通り、欧米人の頭部は前後に長く横幅が狭い「長頭型」が大半を占めるのに対し、日本人の頭部は上から見た際に円形に近く、前後に短く横幅が広い「短頭型」が圧倒的多数を占めます。欧米向けに設計されたグローバルフィットのシェルは横幅が狭く絞り込まれているため、日本人がそのまま着用すると、側頭部やこめかみに局所的な圧迫圧が集中してしまうのです。
頭痛を避けるためにワンサイズ大きめのモデルを選ぶユーザーも見受けられますが、これは極めて危険な妥協策です。サイズアップによって横幅を合わせた場合、前後方向に無駄な隙間が生じ、走行中の激しい振動でヘルメットが前後に傾いて視界を塞いだり、落車時に所定の位置からズレて本来の衝撃吸収能力を発揮できなかったりします。だからこそ、円形に近い日本人の骨格に合わせて内部モールドを再設計した「アジアンフィット失敗しない選び方」の理解が、ギア選定の第一歩となります。