バードストライクとは?巨大機を止める破壊力と空港の最新対策全貌

バードストライクとは?巨大機を止める破壊力と空港の最新対策全貌

バードストライクとは?巨大機を止める破壊力と空港の最新対策全貌について知っておくべき 事実を厳選して解説いたします。

バードストライクという言葉は航空分野に特有のものと思われがちですが、実は地上を走る高速鉄道でも深刻な問題となっています。

時速300km前後で疾走する新幹線のバードストライク被害も年々報告されており、カラスや猛禽類と衝突した結果、先頭車両のFRP製ボンネット(スカート・ノーズ部分)がへこんだり割れたりする事案が発生しています。新幹線の場合は脱線に至るリスクこそ低いものの、安全確認のための緊急停止や、破損部からの異音発生によるダイヤの乱れが度々起きています。

また、インターネット上やSNSでは「なぜジェットエンジンの吸気口に金網や頑丈なスチールネットを張って鳥を防がないのか?」という素朴な疑問が定期的に話題に上ります。しかし、航空工学の専門家や現場の整備士は、このアイデアが実現不可能である理由を次のように指摘します。

第一に、吸気効率の大幅な低下です。エンジンが要求する莫大な空気の流れを金網が遮ることで推力が激減し、燃費性能が壊滅的に悪化します。第二に、氷結と二次被害のリスクです。上空の低温下でネットに氷が付着(アイシング)すればエンジンの窒息を招き、さらに鳥が時速300kmでネットに激突した場合、ネット自体が破断して金属片がエンジン深部へと吸い込まれ、かえって致命的な全損事故を引き起こす恐れがあります。防護網という「物理的な力技」は、現代の航空機設計において安全性を高めるどころか、新たなリスクを増殖させる盲点にほかなりません。

山下 哲也
著者

山下 哲也

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。