スーツケース選びで双璧をなす世界的名門ブランドが、サムソナイトとリモワです。しかし、名声やデザインだけで選ぶと旅の現場で思わぬギャップに直面します。
世界シェアトップを走るサムソナイトのスーツケースの評判を支えているのは、独自素材「Curv(カーヴ)」や「Roxkin(ロックスキン)」に代表される圧倒的な軽量性と復元力です。シーライト(C-Lite)などの代表モデルは、大容量でありながら本体重量わずか2kg台後半〜3kg強という異次元の軽さを実現しています。「預け入れ荷物の扱われ方が荒い海外空港のターンテーブルから、無傷で戻ってきた」というタフさへの信頼は現場取材でも際立っており、実用性と重量制限のクリアを最重視する旅行者から絶大な支持を得ています。
対するリモワ(RIMOWA)の耐久性は、クラシックやオリジナルに象徴されるアルミニウム合金の重厚な美しさと、優れたリペア体制にあります。使い込むほどに刻まれる凹みや傷が旅の歴史として愛される唯一無二のステータス性を誇ります。しかし、70L前後のアルミモデルは本体自重だけで約5.5kg〜6.0kgに達します。23kg制限のうち4分の1以上をスーツケース自体の重さが占めてしまうため、パッキングには相当な節制が求められます。「見た目の美学と剛性を愛し、重さの制約を受け入れられる愛好家」向けであるという実態は認識しておくべきです。
また、アメリカ合衆国(ハワイやグアムを含む)への渡航や乗り継ぎがある場合は、TSAロック(現・TSAトラベルセントリーロック)の必要性を外せません。保安検査員が特殊ツールで解錠・検査できるシステムですが、最新モデルでは暗証番号ダイヤル式が主流です。従来のシリンダー鍵式は、旅先での「鍵の紛失」という致命的なリスクを伴うため、紛失リスクを排除できるダイヤルロック搭載モデルを強く推奨します。