日本のモノづくりを牽引してきた伝統的巨頭も、従来の均一的な採用慣習を急速に脱ぎ捨てている。筆頭格であるトヨタ自動車は、モビリティカンパニーへの変革に伴い、ソフトウェアエンジニアやAI研究者の単独枠採用を激増させた。従来の「学歴と推薦順位」に依存した定期採用から、個別のスキルセットに応じた柔軟な処遇設計へと明確に軸足を移している。
また、エンターテインメントとテクノロジーの融合を加速させるソニーグループの動向も象徴的だ。ジョブ型採用の先駆者として、特定技術分野で突出した知見を持つ学生を早期に一本釣りする体制を強化している。総合職という大括りの採用ではなく、入社時点での領域特化型スキルが問われる実力主義への移行が完了しつつある。