SNS動画の普及に伴い、検索エンジンでは「クアッカワラビー 飼育」「日本 ペット 販売」といったキーワードが後を絶ちません。しかし、結論から明言すれば、日本国内および海外を含め、個人がクアッカワラビーをペットとして購入・飼育することは法律上100%不可能です。
オーストラリア連邦政府は自国の固有野生動物の輸出を国家レベルで厳しく制限しており、認可されるのは「高度な学術研究機関」または埼玉県こども動物自然公園のような「国際的な種保存計画(ブリーディングローン)に正式加盟する公認動物園」のみです。流通市場は一切存在せず、もし仮に売買の話を持ちかけられた場合は完全な詐欺、または国際条約違反の密猟密輸ルートに該当します。
また、「ロットネスト島には大量にいるから安心」という見方も危険な盲点です。島内には推計1万〜1万2,000頭が生息していますが、オーストラリア本土(西オーストラリア州南部)の森林地帯に生息する個体群は、野火の多発や外来捕食者(アカギツネや野猫)の影響で激減し、遺伝的多様性の枯渇に直面しています。本土の保護区フェンス設置や外来種駆除といった地道な保護活動がなければ、種全体の未来は極めて不安定な状態に置かれています。