清香園のルーツは、江戸末期の嘉永年間に初代・庄之助が現在の東京都台東区根岸に開園したことに始まります。関東大震災や戦災を経て、盆栽の聖地として知られる大宮盆栽村へと拠点を移し、江戸時代から続く「枝葉の空間と余白を重んじる江戸づくり」の伝統技法を今に継承してきました。
この由緒ある老舗の看板を背負いながら、従来の盆栽観に大きな変革をもたらしたのが5代目家元の山田香織氏です。山田氏は、単一の樹木を厳格な規格で仕立てる従来の手法だけでなく、樹木と野の草花をひとつの鉢に寄せ植えする「彩花盆栽」を考案しました。
「自然の風景を鉢の中に小さく再現し、リビングや洋室のテーブルでも四季を感じられるようにする」という彩花盆栽のアプローチは、NHK『趣味の園芸』などのメディア出演や著書を通じて全国へ浸透。敷居の高さを感じていた園芸初心者やマンション住まいの愛好家たちに、盆栽を日常のインテリア・ライフスタイルとして取り入れるきっかけを提供しました。