インターネット上やSNSでは、「終戦の日」に関して事実と異なる情報や解釈の混乱が散見されます。歴史リテラシーとして知っておくべき3つの重要事実を解説します。
誤解1:「8月15日」が世界共通の終戦記念日であるという思い込み
日本では8月15日が終戦記念日として深く定着していますが、国際法上の観点からは国によって認識が異なります。
- 日本:8月15日(玉音放送によって国民が敗戦を知った日)
- 米国・英国・フランス等:9月2日(東京湾上の戦艦ミズーリ号で降伏文書に調印した日。「対日戦勝記念日(VJ Day)」と呼ばれる)
- ロシア(旧ソ連):9月3日(対日戦勝記念日)
国際条約上、戦争が正式に法的な終結を迎えたのは降伏文書に調印した「1945年9月2日」であり、外交上はこの日付が極めて重要な意味を持っています。
誤解2:「終戦記念日」は法律で定められた正式名称である?
8月15日の公的な祝祭日名について、カレンダー上は国民の祝日ではありません。1982年(昭和57年)の閣議決定により定められた正式名称は「戦没者を追悼し平和を祈念する日」です。一般に「終戦記念日」「終戦の日」と通称されていますが、行政上の正式文書ではこの厳格な名称が用いられます。
誤解3:戦後年数は元号の年数と完全に連動している?
元号(昭和・平成・令和)の変わり目と戦後年数が混同されるケースがあります。昭和は終戦の1945年が「昭和20年」であり、平成への改元(1989年=戦後44年)、令和への改元(2019年=戦後74年)と、元号計算と西暦計算にはズレが生じるため、正確な把握には「西暦−1945」の計算式を用いるのが最も確実です。