消防士と一口に言っても、所属する自治体によって懐事情は大きく異なります。その頂点に君臨するのが、日本最大の消防組織である東京消防庁です。
東京消防庁の給料が突出して高い最大の要因は、物価水準を考慮して支給される「地域手当」の手厚さにあります。東京都特別区内に勤務する場合、基本給に対して最大20%の地域手当が毎月加算されます。これにより、東京消防庁に勤務する消防士の平均年収は約710万〜750万円に達し、30代半ばで年収700万円超、管理職クラスになれば1,000万円を超えるケースも珍しくありません。
一方で、財政基盤が脆弱な地方の単独消防本部や一部事務組合では、地域手当が0〜数%にとどまる自治体も存在します。同じ年齢、同じ階級、同じ過酷な救助活動に従事していても、勤務地が東京か地方かによって生涯賃金で数千万円単位の格差が生じるのが動かしがたい現実です。