「死体」をルーツに持つ部首でありながら、なぜ「居場所」や「本屋」「郵便局」といったポジティブ・日常的な言葉に使われているのか。それぞれの漢字の成り立ちを紐解くと、古代人の巧みな造字ロジックが見えてきます。
まず「居」という漢字は、「尸(腰を下ろして座る人)」と「古(固まる、とどまる)」が組み合わさってできた会意文字です。人が一定の場所に腰を据えて落ち着く様子から「すまい・いる」という意味が定着しました。
次に「屋」は、「尸(建物・屋根)」に矢が届いて止まる様を表す「至」を合わせた文字です。外からやってきた人が辿り着いてくつろぐ場所、すなわち「家屋」「部屋」を指すようになりました。
そして「局」は、「尸」に「句(曲がりくねる・仕切る)」を組み合わせた構造です。部屋や空間を細かく区切った場所を意味し、転じて「特定の役割を持つ部署(薬局、放送局など)」や「仕切られた盤面(対局)」を表す語へと進化しました。