「亡くなったはずの知人がおくやみ欄に見当たらない」という相談は年々増えています。これには新聞社側の取材体制だけでなく、現代の葬儀事情が深く関係しています。おくやみ欄掲載されない理由の背景には、主に以下の要因があります。
まず第一に、地方版おくやみ掲載基準における「遺族の意向」です。新聞社がおくやみ欄に情報を載せる際は、葬儀社や行政窓口を通じて遺族への掲載確認が行われます。近年は参列者を限定する「家族葬」「直葬」を選ぶ遺族が急増しており、「静かに見送りたい」「香典返しや対応の負担を減らしたい」という理由で掲載を明確に辞退する割合が高くなっています。
第二に、プライバシー保護と防犯上の理由です。葬儀の日時や自宅住所が公になることで、留守中の空き巣被害を懸念する家庭が増えています。そのため、新聞への掲載は「葬儀・告別式がすべて終了した後の事後報告」として掲載するか、一切公表しない選択をする家庭がスタンダードになりつつあります。