飛んでいる矢は止まっている?ゼノンの詭弁を現代物理学が完全論破

飛んでいる矢は止まっている?ゼノンの詭弁を現代物理学が完全論破

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ゼノンが残したパラドックスは、飛矢不動だけではありません。俊足の英雄がどれだけ追いかけても前を行く鈍足な亀に追いつけないとされる「アキレスと亀」や、空間を無限に二等分し続けると目的地へ出発すらできないという「二分法」など、複数の思考実験が知られています。

これらのパラドックスに共通している根本的なからくりは、「有限の空間や時間を、頭の中で無限に分割して並べ替える」という論理のすり替えです。

当時の古代ギリシャ数学には、無限に分割した微小な量を足し合わせても有限の値に収束するという「無限級数の収束」や「極限」の厳密な概念が存在しませんでした。「無限のステップがある=無限の時間がかかる」という思い込みが思考の罠となり、ギリシャの知性たちはゼノンの巧みな言語的罠から抜け出せなくなっていたのです。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。