「部屋の畳数よりもワンランク大きめのエアコンを買っておけば間違いない」というアドバイスを一度は耳にしたことがあるはずです。確かに能力不足で冷暖房が効かない事態は避けられますが、安易にエアコン畳数大きめを選んだ結果、深刻な後悔に陥るユーザーが後を絶ちません。
SNSや知恵袋などのコミュニティ、家電購入相談窓口には、以下のような生々しい失敗談が多数寄せられています。
「6畳の寝室に冷え性を懸念して8畳用の上位モデルを設置したところ、冷房運転時に室温が下がりすぎて寒くなり、設定温度を28℃に上げると今度は湿度が上がって蒸し暑くなる。夜間に何度も目が覚めてしまい、体調を崩してしまった」(40代・マンション住まい)
「戸建てのリビング(16畳)に、吹き抜けがあるからと店員に勧められるがまま23畳用の超ハイパワーモデルを導入。本体代が高額だっただけでなく、部屋がすぐに設定温度に達してコンプレッサーのオン・オフ(断続運転)が頻発し、電気代が想定以上に膨らんでしまった」(30代・注文住宅購入者)
能力過大のエアコンを狭い部屋や断熱性の高い部屋に設置すると、設定温度に到達した瞬間にコンプレッサーが停止する「サーモオフ」という状態になります。サーモオフ中は送風のみが行われるため、熱交換器に付着していた水分が室内に逆戻りし、湿度が急上昇する「湿度戻り」が発生します。これが「6畳用エアコン冷えすぎ」や「冷えすぎるのにジメジメする」という不快感の主原因です。大は小を兼ねるという発想だけで選ぶのは、快適性・電気代の両面で大きなリスクを伴います。