ネット上の掲示板やSNS、里親希望者のコミュニティでは、現在も賛否両論のリアルな声が交錯しています。一方的なバッシングでも無条件の礼賛でもない、現場と接した人々の生の声から見えてくる現実があります。
まず、ポジティブな体験談としては、全国展開されている譲渡センター(世田谷、あきる野、湘南、広島など)を訪れた里親希望者の声です。「スタッフが犬の気質や過去のトラウマを丁寧に説明してくれた」「トレーニングがしっかり施されており、迎えた保護犬との生活がスムーズに始められた」という声が多数上がっています。野犬出身の犬を家庭犬へとリハビリさせるプロのドッグトレーナーの育成力に関しては、高い評価を得ていることも事実です。
その一方で、厳しい指摘も後を絶ちません。里親審査を受けたユーザーからは「審査基準が形式的で厳しすぎる反面、本部の対応が官僚的に感じられた」「過去の悪評について質問した際、説明を濁されたように感じて不信感が拭えなかった」といった体験談が散見されます。
また、実際に神石高原町の広大なシェルターを視察した愛護ボランティアからは、「施設自体は見違えるほど綺麗に整備されているが、人慣れしていない中型・大型の元野犬が依然として多数残っており、生涯をシェルター内で終える個体に対する福祉はどう担保されるのか」という、終生飼養の根本的な難しさを問う声が投げかけられています。