国会議員の資産公開が行われるたびに、麻生太郎氏は資産総額上位の常連としてメディアを賑わせてきました。しかし、公表資料の数字をそのまま鵜呑みにすると、実態を見誤ることになります。
国会議員資産公開法で開示される不動産価格は、売買取引される「実勢価格(時価)」ではなく、地方税の算定基準となる「固定資産税評価額」が用いられます。都心の超一等地では、路線価や固定資産税評価額が実勢価格の6〜7割、場合によってはそれ以下に設定されているケースが通例です。そのため、公開データ上では神山町の土地・建物が「約5億円〜6億円」と記載されていても、実際の市場価値とは大きな隔たりが生じます。
周辺の公示地価や不動産取引相場を突き合わせると、神山町周辺の坪単価は2026年時点で坪700万〜900万円前後で推移しています。敷地約740坪の土地代だけで優に50億円を超え、特注仕様の建築躯体を加味すると、資産価値は総額55億〜65億円規模に達すると見積もるのが不動産鑑定の妥当な見解です。
当然ながら、これだけの敷地を維持するには膨大な固定資産税が発生します。住宅用地に対する課税標準の特例(200平方メートルを超える部分に対する一般住宅用地特例:課税標準3分の1)を考慮しても、神山町の土地・建物だけで年間およそ1,200万〜1,800万円に達すると推計されます。地方の飯塚本邸や関連資産を含めれば、毎年の税負担と維持管理費だけで2,000万円を優に超える計算となり、並の資産家では維持すら困難な水準です。