耳鼻科の吸入は意味ない?薬の種類やステロイドの真相と通院の盲点

耳鼻科の吸入は意味ない?薬の種類やステロイドの真相と通院の盲点

耳鼻科の吸入は意味ない?薬の種類やステロイドの真相と通院の盲点について分かりやすく解説いたします。最新の情報をチェックしてください。

日常会話では「耳鼻科の吸入」と呼ばれることが多いですが、医療用語としての「ネブライザー」とは、液体状の薬剤を超音波や空気圧によって数マイクロメートルの微細な霧(エアロゾル)へと変換する医療器具そのものを指します。つまり、ネブライザーという機器を用いて気道や鼻腔に薬剤を行き渡らせる医療処置全般が「吸入治療」です。

耳鼻科の吸入で使用される薬剤は、患者の症状や病変の部位(鼻腔、副鼻腔、咽頭、喉頭、声帯など)に合わせて厳密に調合されます。単なる水蒸気を吸っているわけではなく、以下のような複数の医療用薬剤を目的に応じて単独または混合して噴霧しています。

薬剤区分代表的な薬剤名主な適応症状・目的編集部の解説・臨床的特徴ステロイド性抗炎症薬リンデロン、フルタイド、パルミコートなど声帯炎、喉の激しい腫れ、副鼻腔炎、アレルギー性鼻炎強力な抗炎症作用を発揮。局所投与のため内服ステロイドと比べて全身への移行が極めて少なく安全性が高い。抗菌薬(抗生剤)硫酸カナマイシン、ホスホマイシンなど細菌性副鼻腔炎(蓄膿症)、化膿性鼻炎・咽頭炎細菌の増殖を局所でダイレクトに抑える。耐性菌リスクを考慮し、ガイドラインに沿った適切な期間投与が行われる。気道粘液溶解薬・去痰薬ムコフィリン、ビソルボンなど粘り気のある鼻水、切れにくい痰、副鼻腔内の膿貯留ネバネバした分泌物の粘度を下げ、線毛運動を活性化させて体外への自然排出を強力に促進する。気管支拡張薬・抗アレルギー薬メプチン、インタールなど気道の狭窄による咳、アレルギー性の気道過敏状態収縮した気道を広げて呼吸を楽にし、アレルギー反応による肥満細胞からの化学伝達物質放出を抑制する。血管収縮薬(局所充血除去薬)プリビナ、ボスミンなど強固な鼻づまり、副鼻腔自然開口部の閉塞鼻粘膜の血管を収縮させて腫れを急速に引き、空気の通り道と薬剤の到達経路を確保する(点鼻・噴霧処置で併用)。
山本 拓海
著者

山本 拓海

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。