公的な感染症サーベイランスの現場でも、この軽症型水疱瘡への警戒が強まっている。国立感染症研究所が公表する2026年の疫学データによると、水痘の全体的な報告数はワクチン普及前に比べて激減しているものの、小児科定点からの報告例のうち約3割〜4割が「典型的な水疱を伴わない軽症例」で占められるようになった。
厚生労働省も適切な医療・感染症情報の提供を全国の自治体に呼びかけている。保育所や幼稚園で「ただの湿疹」として登園し続けた結果、園内で集団感染を引き起こす事例が後を絶たないためだ。水ぶくれにならないからといって感染力がないわけではない。ウイルスは唾液や発疹の飛沫、接触を通じて確実に他者へ伝播する。