Q1:日本国内に古期造山帯に属する山脈はあるのでしょうか?
A1:日本列島には古期造山帯の山脈は存在しません。日本列島はユーラシア、北米、太平洋、フィリピン海の4つのプレートがひしめき合う境界に位置しており、国土全体が新期造山帯(環太平洋造山帯)に属しています。日本国内でも北海道の石狩炭田や九州の筑豊炭田などで石炭が採掘された歴史がありますが、これらは新生代第三紀の堆積層から生成したものであり、古生代の古期造山帯に由来する石炭とは地質学的起源が異なります。
Q2:古期造山帯で採れる石炭と、新期造山帯周辺で採れる石炭に品質の違いはありますか?
A2:明確な品質差が存在します。古期造山帯の石炭は数億年という極めて長期にわたり強大な地熱と圧力を受け続けたため、炭化度が極めて高く、燃焼効率の良い無煙炭や強粘結性の瀝青炭(製鉄用コークスの原料)が多くを占めます。対して新期造山帯や新生代層から産出する石炭は、形成期間が短いため炭化度が不十分で水分や不純物が多く、発熱量の低い褐炭や亜瀝青炭の比率が高くなる傾向があります。
Q3:共通テストの断面図問題で、古期造山帯を見分ける決定的なポイントはどこですか?
A3:着目すべきは「起伏の緩やかさ」と「標高の絶対値」です。新期造山帯が険しいV字谷や3,000mを超える急峻なピークを連ねるのに対し、古期造山帯は数億年の侵食によって角が取れた波状の丘陵(波状地形)を示し、標高も多くが1,000〜2,000m前後に収まります。ただし、例外として中央アジアのテンシャン山脈だけは再隆起によって7,000m級の峻険な断面図を描くため、経度・緯度と周辺の乾燥帯地形を併せて確認することが不可欠です。