グローバルな視点に目を移すと、バレーボール男子の世界最高到達点の世界にはさらなる怪物が存在します。キューバ出身のウィルフレド・レオンやロベルランディ・シモン、ブルガリアの伝説的オポジットであるマテイ・カジースキらは、全盛期に370cm〜384cmというバスケットボールのリング(305cm)を遥か上方から見下ろす異次元の数値を叩き出していました。
現在でも、イタリア代表のアレッサンドロ・ミケレット(211cm)やポーランド代表の主砲たちが360cm前後の到達点からブロックの上を通過させる強打を放ちます。そうした巨漢ひしめく中で、石川祐希のペルージャでの現在の活躍は世界中のバレーボール関係者に衝撃を与え続けています。
彼が所属するペルージャは世界最強クラブの一つですが、石川は370cmに迫るメガサーバーや巨漢スパイカーたちと対峙しながら、サーブレシーブを正確にセッターに返し、自らも350cm前後の打点からブロックの指先を狙う「ブロックアウト」や、コースの隙間を射抜く精緻なショットを量産しています。絶対的な高さの数値で世界1位ではなくとも、「最高到達点付近で発揮できる技術の精度」において、石川は間違いなく世界の頂点に位置づけられています。