山本旅館の真価を実感できるのが、実際の滞在体験と食事のひとときです。多くの宿泊記で特筆されているのが、家庭的でありながら博多の食文化が詰まった朝食です。
朝の時間帯、食事処に用意される御膳には、ふっくらと炊き上げられた白米と出汁の利いた味噌汁、香ばしく焼き上げられた焼き魚、そして博多名物の辛子明太子が並びます。さらに小鉢には煮物や卵料理が添えられ、決して華美な懐石料理ではないものの、一口ごとに身体に染み渡るような滋味深さがあります。「朝からご飯をおかわりしてしまった」「派手なホテルビュッフェよりもずっと記憶に残る」と評される理由がここにあります。
夕食付きプランを提供していない時期でも、宿がある冷泉町界隈は博多屈指のグルメエリアです。徒歩数分圏内に水炊きやもつ鍋の名店、屋台が並ぶ中洲エリアが広がっており、外で博多の夜を心ゆくまで堪能したあとに畳の部屋へ戻ってぐっすり眠るという旅程が自然と完成します。