床の断熱シートは効果なし?底冷えとカビを防ぐ正しい敷き方と選び方

床の断熱シートは効果なし?底冷えとカビを防ぐ正しい敷き方と選び方

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断熱シートの利用を巡っては、住宅構造や暖房設備の仕様に関する誤解が少なくありません。良かれと思って行った対策が、思わぬ事故や設備の破損につながるケースがあります。

第一の誤解は、「床暖房のフローリングの上に断熱シートを敷く」という行為です。床暖房は床面からの放熱によって室内を暖めるシステムであるため、その上に断熱シートを敷いてしまうと熱が遮断され、部屋が暖まらなくなります。さらに、シートと床の間に熱が異常蓄熱し、フローリングのひび割れや床暖房パネルの故障、シートの熱溶融を引き起こす危険性があります。床暖房対応と明記されていない一般的な断熱シートは、床暖房稼働時には絶対に使用してはなりません。

第二の盲点は、足元の冷えの原因を「床面のみ」に求めてしまう点です。部屋全体の熱の約50%〜60%は窓の開口部から流出しています。窓ガラスで冷やされた空気が床面へ滝のように降り注ぐ現象を放置したまま床だけにシートを敷いても、フローリング底冷え対策としては不十分です。厚手の断熱カーテンを床に届く長さで設置する、あるいは窓ガラス用断熱シートと併用することで、床シートの本来の断熱効果が劇的に体感できるようになります。

小林 直樹
著者

小林 直樹

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。